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アポロンの地獄

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No.1282 アポロンの地獄

回答の前にまず君の相談の参考になる、古代ギリシャ悲劇であり何度も戯曲や映画化にされた有名な神話を紹介しよう。

 ある一国の若き王子。
 ある日、神官(=霊媒=霊能者)の下へ出向き恐ろしい神託(=神のお告げ)をアポロン神から告げられる。

 「お前は父親を殺し、母親を犯す」

 恐れおののいた王子はお告げの通りにならない為に放浪の旅に出る。

 旅の道中、道を譲らない身分の高い老人と諍いになり殺してしまう。
 また、しばらくすると人を食う魔物(スフィンクス)に襲われ、見事退治する。

 新天地に辿り着くと、長年に渡り国に災いをもたらしてきた魔物から国を救った英雄として大歓迎をもって迎えられ、その国の古来からの神託・スフィンクスを倒した者が女王と夫として国を治める、という理由で国王の地位を得てしまう。

 ところが国王になった途端に何年も不作が続き、その為に新たに神にお告げを請うと
 「父親殺しの穢れが国を汚している。父殺しを追放せよ」
 と出る。

 調べていく内に信じられない様な忌まわしい過去が次第に明るみに出てくる…
 (ここら辺は字数の関係上もあり省略するが、非常に面白く優れた設定である為自分で調べて欲しい)

 実は主人公はそうと知らずに父親を殺し、母親と交わってしまっていたのだった。

 この神話は人間の業の深さや運命、そしてその運命や不吉な暗示に翻弄される人間の弱さを見事に描いた名作だ。

 こんな事を言うと古典の信奉者には怒られるか笑われるかだろうが、

 主人公は神託を気にせずに、自らの本業を全うしていれば恐ろしい悲劇に自ら飛び込んでいく事はなかったはずだ。

 (厳密には父親の子殺しや姦淫の業が一大悲劇を呼び起こしたという事なんだろうが、この相談にはあまり重要じゃない)

ベルセルク虎子 (2009/12/17 Thu 22:30:49) pc *.108.138.136


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