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No.23469 過去の恋人が忘れられない

僕はアラフォー世代で、交際10年以上になる同世代の彼氏がいます。
今から相談するのは、もう17年前のことになります。その頃、ゲイとしての自覚はあったものの、恋に恋するだけの淋しい毎日を送っていました。そんなある夜、僕に声を掛けてきたのが、Kさんという7つ年上の男性でした。出逢ってすぐに意気投合して、交際を申し込まれました。
十代の頃から、片想いの経験しかなかった僕にとっては、本当に絵に描いたような幸せな出来事でした。毎日がまるで夢のように充実していて、正に幸福の絶頂にいました。恋をするって何て素晴らしいことなんだろうと、舞い上がっていました。
でも幸せは長くは続かず、3ヶ月が過ぎた頃、最初の大喧嘩をしてしまいました。Kさんが金曜日の夜、会社の同僚と朝までカラオケをして、その後夕方まで会社の休憩室で寝ていて、僕との約束をすっぽかしたことが原因でした。今のように、携帯電話もメールも無い時代でしたので、僕はKさんのアパートの前で、数時間ずっと待っていました。それから、Kさんのイヤな部分をたくさん発見しつつも、やっぱり惚れてしまっていたので、自分自身に言い訳をしながら、交際を続けていました。それからしばらくは不満や不服はあったものの、何事も無く毎週逢っていました。でもやがて交際一周年を迎える頃、Kさんの方から別れ話を切り出されました。一言で言えば、物凄くショックでした。その一語に尽きます。僕は泣きながら、Kさんにすがりつきました。
その後、2ヶ月間ほど交際は続いたのですが、僕が頭を下げて、付き合ってもらっていると言うような有様でした。まだ若かった僕は、愛に勝るものはないと本気で考えていて、この愛が終わることはないと信じていたから、そう出来たのだと思います。しかしながら、容赦なく別れはやって来ました。最後は、お互いをののしり合って、暴力まで振るって、最低な別れ方でした。
それからです。僕が極度の不眠状態になって、ひどい頭痛と吐き気に襲われるようになったのは。今だから言えるのですが、人生経験の乏しかった僕は自殺も試みました。けれども、軽傷を負っただけで簡単には死ねませんでした。その上精神的に極限状態にまで達してしまい、会社へも行けなくなりました。
職場の先輩の一人に、勇気を出して、全ての出来事を打ち明けました。すると先輩は、上司には理由を考えて伝えておくから、明日精神科へ電話をして行ってみろと、アドバイスをくれました。診断結果は、うつ病でした。眠剤や抗うつ剤等を処方されて、しばらくの期間、会社を休んでいました。それからの僕は、荒れました。3ヶ月単位で彼氏を代えて、桃色遊戯に耽りました。
そんな僕もやがて30歳を迎える頃、現在の彼氏と出逢いました。彼氏は本当に人間が完璧なくらい出来ていて、とても尊敬出来る人です。こんなちっぽけな僕なんかには、勿体ないくらいの人です。無論、彼氏にはKさんとの経緯を全て話して、精神科へ通っていることも正直に話しました。それでも、彼氏は僕との交際を続けてくれると言ってくれました。こんなに優しい彼氏がいるのに、僕は今だにうつ病が治らず、17年間も精神科へ通い続けています。
また、頻繁にKさんの夢を見ます。それも、まだ知り合ったばかりの幸福の絶頂にいた頃の夢ばかりです。それから、土曜日の夕方になると、いつもKさんのことが思い浮かんでそわそわしてしまいます。あの頃土曜日の夕方から月曜日の朝まで、毎週一緒にいたからです。
Kさんとの恋愛から、学んだことも当然たくさんありますが、まさか17年間経った今でも、精神科へ通っていて、夢にも出て来るなんて、想像もしませんでした。何よりも、現在進行形の彼氏がいてくれるのに、過去完了形のKさんが心のど真ん中に居ることが、自分自身納得が出来ません。常に、自己矛盾との闘いです。Kさんの夢を見てしまった後、必ず自己嫌悪に陥ってひどく落ち込みます。Kさんからもらった、苦い恋の後遺症です。
少し前、偶然当時の友人に会い、Kさんの電話番号を教えてもらう機会がありました。よせばいいのに、僕は電話をしてしまいました。全て辛かった過去のことは水に流して、昔話で盛り上がりたいと、純粋に思ったからです。でも、僕はＫさんに意外な態度を取られてしまいました。何を言っても、素っ気ない生返事で、思い切り迷惑そうな声だけしか聴けませんでした。ただただ電話を切った後、涙が溢れてひたすら泣き続けました。
僕は、これからもKさんを忘れることが出来ず、うつ病からも解放されることなく、苦しまなくてはならないのでしょうか。

ヒロ (2010/03/14 Sun 22:10:21) pc *.83.60.15 メールを送る

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