
ゲイとして生きていく上での心や体の悩みを相談してみよう。ネット上にいる兄貴や弟が相談にのります。
はじめまして
ときどき差別的な表現かもしれない書き方をしますが
お許しください
むかし海外を放浪していました
ヨーロッパ東側の都市に流れ着いて
ハッテン場やGAYバーに勇気出して行きました
俺がアジア人だからか、
エッチどころか話し相手にすらされませんでした
黒人さんや、
同じヨーロッパ圏内でも経済的・民族的に弱い国からやってきた出稼ぎのGAYさん達は
それでも片言でしゃべれるだけに
一部の白人からみると「俺達より下のランクの人間」であると
まだ差別の対象でしたが
俺はその差別の対象ですらありませんでした
「最初からそこにいない者」、そんな扱いでしたね
店で唯一、話しかけてくれたのは
両足が無い車椅子のおじさんだけでした
身ぶり手ぶりを加えた、筆談ならぬ、”絵談”で
お互いが生まれた場所や
2人がなぜここに流れ着いたのかを話し合いました
きっとまわりからすれば
「最初からそこにいない者」同士が
傷を舐めあっているように見えたでしょうね
俺はと言うと、GAYバーにいたウィーンから来た子が
蚤の市で露店のバイトをやっていて
そこで昼間偶然ばったり会ったんです
なんだかんだ付き合い始め、同棲することになりました
それでも、その子がGAYバーの仲間に入れてくれるかというと
いろんな理由で憚られたようです
彼自身も余所者ですし
最初は苦労してそのグループに入り込んだ部類だったからです
俺が店に行っても、連れは相変わらずあの車椅子のおじさんでした
ある日、
なんとおじさんに彼氏が出来たんです!
かなり高齢の彼氏さんでしたが、おじさん本当に嬉しそうでした
ところがしばらくして
おじさんが俺を避けてるのに気付きました
だんだんと店の中心グループ連中と飲むようになり
俺と話しているのをまわりに見られたくない
そんな様子になってきました
おじさんの中の
「普通」が 変わってしまったんですね
日本を出て、半年が経っていました
俺もまだ現地語が話せません
それ以上仲間も増えません
ある日の夕方、市場を抜けてGAYバーへ向かう途中
通勤帰りの人々があったかい灯りの点ったアパートへ吸い込まれていくのを
公園で眺めていました
みんないっしょに居る人がいるのかあ
寂しいなあ
無性に悲しくなって、自分がちっぽけに思えました
そのとき、自分の中でなにかがプチンと壊れたように、いま思います
失敗して恥ずかしくてもいい
みんなにこっそり笑われてもいい
そこにいないように扱われるよりはマシだ
誰でもいいから誰かと話したい
お願い誰か話してよ!って
その晩から、バーでもカウンターに座らず
自分から同棲している子の方へ近づいていき
新しい客がくれば、進んで握手をするようにしました
握手したがらないのもいましたよ
うわべだけ笑ってくれるけど、出来れば他と話したいって
そんな顔される日もありました
考えてみれば、ハンデがあろうとなかろうと、
突然友達になれるわけないんです
挨拶があって、
自己紹介して、
まずはそれからだもんね
みんなそうやっているんですしね
そうやって自分を売り込んでいるうちに
たまーにアジア系の観光客が来るようになり
おお、じゃあ同じアジアだからkouyuuならわかるんじゃねえか?と
出番が回ってくるようになり
俺の、店での立ち位置が出来てきたりしました
そう望んだ立ち位置ではないけれど
役に立つ、俺を思い出してもらえることに
意味がありました
その後、日本に帰ってきました
仕事を見つけて、生活が落ち着いたところで、
ひさしぶりに二丁目に繰り出しました
時代的に、
ボウズ・髭・がちむちG-MEN風
服はハンコで押したようにNORTH FACEのマーク入り
等々を着ていることが今風だ、
そんな時期でしたね
批判ではないです。いつみてもほんとに微笑ましい光景です
相変わらず制服が好きな国民だなあ、まるで学校だ、と
帰ってきたばかりの俺には奇異に見えました
実際、日本ではどこかの仲間に入る前に
ひとつ見えにくい門があって、
制服を着ていないと仲間に入りづらいのです
身体的な障害があるナシに関わらず、
いまでもあの車椅子のおじさんや
あのころの俺に似た 誰かを
二丁目で見かけます
「話そうよ!」っていうあのときの気持ちと
自分から前に出るやり方は
誰ひとりとして同じではありません
でも、日本では一度はどこかの制服を着ることに
なると思います
親切な人が着せてくれるのを待つのもいいかもしれません
それも人生です
ただ、制服の下は、やっぱり自分です
悲しいくらいに、自分だけです
制服の着方についても
あざとく着る子もいれば
さらっと着流せる子もいます
あっきーさんがどんなにあきらめても
どんなに頑張っても
世の中はいつもおなじ
毎日ぐるぐる回ってます
あっきーさんの声にひとりでも多くの人が
耳を傾けることを祈っています
kouyuu (2010/08/08 Sun 10:31:35) pc *.98.42.227 メールを送る
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